空手の話。いい先生といい生徒いい環境の道場というのは上質の「リセットボタン」をもっている。
逆にすぐやめたほうがいい道場にはリセットボタンが存在しない。
例えば普段の稽古や練習試合、子供というのはその成長時期や速度はバラバラで何年やってもいまのところ目立って伸びてない子が一定数出現する。
できないこは普段からかっこ悪いところをもみなに見せなければならない。
だが普段から指導員らがいい環境を作るように努力していればその子は「今すぐ」できないことを(当然内面的な葛藤や焦燥はあるだろうが)屈託なく受け入れ、何度も失敗できる。
周りの大人も子供も自分が失敗しても即座に「なかったことに」してくれるからだ。(出来ないことを理由に物にあたったりしたらそりゃ叱るがそれも次週からは忘れてやることだ)
うまくいった時はきちんと「セーブ」され、「あのときの試合のお前の蹴りは走ってたなー」と照れようが何しようがいつまでもそのネタで褒める。
何度でも失敗できる環境が保障されていれば、いつかは必ずできる。出来ないのは失敗させてもらえないからだ。
「あいつ今日『も』出来ないのかよ」などと以前の失敗をいつまでも覚えているような指導員やそういうことを言うほかの子供を叱れない道場には子供を預けるべきではない。
いまできているこにとってもこの環境は無駄ではない。なぜなら人には必ずスランプが訪れるからだ。
昨日まで何も考えずとも出せていた連携が何の前触れもなく突然出来なくなる。格下相手にどんどん抜かれていく。コレは『人は必ず死ぬ』に匹敵するぐらいの確度で現実に起こることである。
このとき初めて今まで「なんだよできないやつばっかえこひいきして」「俺のほうが全然上手いのに!」と思っていたその道場がちゃんと自分も大事にしてもらっていたとわかるのだ。
「いい道場」にめぐり合えなかったまま人生を終える人間は不幸である。
まったくもって人生は不条理だ。
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注意:
基本的にネタバレ気にせず書いています。
まっさらな状態でプレイしたい場合は注意が必要です。
またネタバレでありながら、そのときそのときの私の主観で書かれている為、情報の正確さはゼロです。そのあたりご了承願います。
情報の間違いが判明しても特に修正もしません。
先週はこの道を右が正解と書いておきながら、来週は左が正解の道だとしれっと書いていることでしょう。